世界のレシピを紐解く2 ~Matt Wintonのレシピ~
世界トップレベルのバリスタたちが大会で披露したレシピを一緒に見ていきましょう。
第2回はこのレシピ!
大会:2021 World Brewers Cup Round 1
選手:Matt Winton(スイス)
所属:無し
成績:優勝
2021年のWBrCを制した彼のレシピを早速見てみましょう。
コーヒー豆:20g
お湯:300g
レシピ:60gずつのお湯を5回に分けて注ぐ
① -:-- 60g
② -:-- 120g
③ -:-- 180g
④ -:-- 240g
⑤-:-- 300g finish
コーヒーの主成分である水。その水に含まれるマグネシウムとカルシウムを均等なバランスに調整する必要があると述べています。そのために彼は2種類の温度のケトルを用意しています。最初のケトルは93℃、2つ目のケトルが88℃です。(動画だとわかりづらいですが、おそらく4投目からケトルをチェンジしています。)
また、時間で決めているというよりは、注いだお湯が完全に落ち切ってから次のお湯を注ぎ始めています。全体でだいたい2:40くらいかかっていますから、1投当たり30秒程度でいれていますね。豆の粗さはできるだけ粗くすることでより均一な抽出が可能になると述べています。
今回彼が使用した豆は以下の通りです。
生産国:コロンビア / エクアドル
農園:インマクラーダ / ハシエンダ・ラ・フロリダ
品種:エウゲノイデス / カトゥカイ
プロセス:ナチュラル / ウォッシュド
大会でブレンドを使用するのは珍しいですよね。コロンビアを60%、エクアドルを40%使用しています。エウゲノイデスはアラビカの祖先とされる品種のようです。2021年の大会で多く使われたことから今後流行する可能性大です!
【まとめ】
基本的には4:6メソッド(そのうち紹介します!)をベースとした抽出方法ですが、ブレンドを使用していること、2種類の温度のお湯を使用していることなどの差別化が多く取り入れられています。ブレンドが故の強みを最大限に活かそうとしたオリジナリティあふれるレシピでとても参考になりますね!
大会の様子はこちら!
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世界のレシピを紐解く1 ~Shih Yuan Hsuのレシピ~
世界トップレベルのバリスタたちが大会で披露したレシピを一緒に見ていきましょう。
第1回はこのレシピ!
大会:2022 World Brewers Cup Finals
選手:Shih Yuan Hsu(台湾)
所属:UCC台湾
成績:優勝
抽出方法について見てみましょう。
コーヒー豆:14g
お湯:200g
レシピ:50gのお湯を4回に分けて30秒ずつ注ぐ
ドリッパー:?(何だろう...?ウェーブフィルターを使用しています。)
① 0:30 50g
② 1:00 100g
③ 1:30 150g
④ 2:00 200g finish
一見単純ですが、注ぐスピードやお湯の温度がしっかりと管理されています。
1投目は、70℃のお湯を75ppmで注いでいます。1投目を低い温度で抽出することでアロマを広げ、明るい酸味を引き出すことができるようです。
2投目は、90℃のお湯を90ppmで注いでいます。1投目よりも高い温度、早いスピードで注ぐことで成分を効率的に抽出しています。
3投目と4投目は、2投目と同じスピードと温度です。
また、彼女は使用する豆の粒度も管理しており、1000μmの豆を75%、800μmの豆を25%使用しています。2種類の粒度を使い分けることで、それぞれのサイズが持つ特徴を効率的に抽出しているわけですね。良いとこどり!
今回彼女が使用した豆は以下の通り
生産国:コロンビア
農園:ミカヴァ
品種:ゲイシャ
プロセス:ナチュラル
【まとめ】
温度の異なるお湯を使用するにはドリップケトルが2つ以上必要になるので家庭では再現が難しいかもしれません...。しかし、抽出スピードやお湯の温度は、コーヒーの完成度を決める重要なファクターです。是非真似できるところから真似していきましょう。それにしてもこのドリッパーは何でしょうか?知っている方がいたら教えてください泣!
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はじめまして。コーヒー研究日記はじめました。
はじめまして。
コーヒー研究日記はじめました。
元々コーヒーは好きでした。
でも、コーヒーは苦い飲み物だと思っていたし、産地やプロセスなんて意識したこともありませんでした。
甘いお菓子のおまけ。カフェインによる眠気覚ましの道具。そんなイメージ。
初めてハンドドリップに手を出したのは大学生の頃。
カリタの台形ドリッパーを使い、コーヒーをいれてみたのがはじまり。
あの頃はスーパーで売っているレギュラーコーヒーをなんとなく買っていました。
こんなにコーヒーの沼に深くはまるとは思ってもいなかったです。
今ではコーヒーに関する知識も深まり、たくさんのこだわりが生まれました。
レシピの研究に情熱を注ぐ日々。
コーヒーのことを「苦くて目覚ましのための飲み物」くらいに思っている人たち(昔の私みたいに)を沼に引きずり込みたい。または、コーヒー愛好家たちとコーヒーへの愛やこだわりを共有したい。そう思ってこのブログをはじめました。
「コーヒーって面白そうだな。」そう思ってもらえるようなブログを目指します。